水神の娘
後ろ手にぴしゃりと自室の扉を締めて深く息を吐く。

「はぁ…」

「私は一体誰なのだろう・・・、」

考えるのも面倒になり窮屈な巫女衣装を脱ぎ棄て
熱いシャワーを被り、年頃の女の子の大事なスキンケアも
ほどほどに布団に潜り込む。

シルバーでもなければ金でもない、親の形見だと教わった
キラリと光る五行のネックレスを包みながら目を閉じる。
それは幼い日から変わらぬことない習慣の様な動作になっていた。

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