【完】最初で最後の恋
「…っ、行か…ないで…っ、1人にしちゃ…嫌だぁ…」
まるで、子どものように言う佳織さん。
だが……
ほおって、おけなくて。
「俺は、どこにも行きませんから。ただ、水と薬とか、持ってくるだけです。すぐに、佳織さんのとこ…戻ってきます」
そう言うと、佳織さんはコクンと頷いた。
俺はゼリー、飲み物、薬、タオルを持って佳織さんの部屋へ。
部屋に戻ると、佳織さんは落ちついて、眠っていた。
弱い部分を見たのは、初めてだった。
いつも笑顔で、いつもしっかりしてて、いつも元気。
それが、佳織さんだった。
だから、涙を流して弱っている佳織さんを見て…守りたいと、思った。
時々汗をタオルで拭き取る。
しばらく経って、佳織さんが目を覚ました。
「あ、佳織さん。目ぇ覚めました?とりあえず、水分取って下さい」
「…うん」
ちょっと、よくなったかな?
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