黒木健蔵の冒険
里奈は、眉ねを上げて、不快感を露わにして静かに言った。


「そうやって怒った顔は、ばあさまにそっくりじゃのう………なんだか、ばあさまに叱られているようで、嬉しいのう」

里奈は、一瞬だが、健蔵のメガネの奥でキラリと光るものを見たような気がした。


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