キミに送る約束~空に向かって~
──それからそれぞれ注文したものを食べて
あたしたちは店を出た
「じゃあ、どこ行く?」
宗佑くんが言う
「あっあのさ、あたしもう帰んなきゃ。」
勝手にあたしの口が動いた
「え?用事でもあるの?」
少し動揺したように宗佑くんが言う
「ちょっと.....ね。」
きっと今なら千尋は宗佑くんに素直になれる。
だから邪魔しちゃだめだよね。
「だったら...慧送ってけよ?」
「ああ、もちろんな。」
千尋はまだ状況がつかめないのか不思議そうに
あたしたちを交互にみる
「じゃあね。今日はありがとう。」
千尋と宗佑くんに手を振ってあたし達は
並んで歩いて行く
慧は無言のままあたしのショッピングバッグを
ずっと握っていた
「それ、重いでしょう?悪いから自分で持つよ。」
「いいから。」
「でも「いいからちゃんと前向いて歩けよ。
すぐお前人とぶつかるだろ。」
「っっ─!何その言い方っ!」
何急に機嫌悪くなってんのよ!
ほんとコイツと来たら腹立つーっ!