Kissしてダーリン[短篇]
首に手をぎゅっと回され、身動きが取れない。
そして敦の顔がゆっくりと近付く。…キスまであと少し。
わたしは瞼をゆっくりと閉じた。
「真央…」
敦の声がすぐ近くで聞こえた。
……敦、好き
くすぐったくて口には出せない。変わりに心の中で強く思う。
微かに唇が触れた。
「んっ……」
コツコツ……
あ、足音?
「ふぁ…っ」
微かに触れた後、すぐに敦の舌が入ってきた。
息が詰まるような激しいキス。
心臓が壊れる寸前。
コツコツ…
だんだんと近づいてくる足音。
駄目…
そう思っても唇はなかなか離れてはくれなかった。
コツコツ…
「あ…つ、」
足音はもうすぐそこ。