Kissしてダーリン[短篇]
明日って何?
私、何も聞いてないよ?
「…浮気?」
一瞬頭に過ぎった言葉。
すぐに頭を振り、自分自身で否定をする。
そんなわけない。
敦はそんなことしない。
そう自分に言い聞かせるようにした。
敦は信じる。
でも、あの中村先生……あの人はきっと敦が好きだ。
私は確信していた。
授業も終わり、放課後。
私はいつも通り、敦の家を目指し歩く。
外は真っ暗。
月が綺麗に出ていた。
「…はあ」
空を見上げ溜息。