わたしとあなたのありのまま ‥3‥
そんなこと言われちゃったら――

もちろん号泣だ。



持っているスイカバーから緑の液体が滴る。田所のジャイアント●ーンは無事だろうか。



「いいわ、俺が出てく」

言って、田所は勢い良く立ち上がった。



「待って! 待ってよ、田所!」

咄嗟に叫んだ。


田所の足に縋りつきたかったけど、融けかかったスイカバーが田所の制服を汚してしまうかも、なんて。そんな心配が邪魔をして出来なかった。



どうしてスイカバーなんか受け取っちゃったんだろう……。

怒っている人からの贈り物には要注意だ。



ボロボロと涙を垂れ流したまま振り返って、目線だけで田所を追った。



「鍵、開けっぱでいいから。気が済んだら帰れよ」

背を向けたままの田所が、冷ややかに言う。


そうしてそのまま、一度も振り返ることなく田所は出て行ってしまった。


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