わたしとあなたのありのまま ‥3‥
「そっか、ならいんだけど」


冬以はそう言ったけど、その顔は全然『いんだけど』って感じじゃない。益々心配そうに眉根を寄せて困ったように苦笑した。



どうせなら――

もっと上手に騙されたふりしてくれればいいのに。


性懲りもなくまた、そんな自己中な不満でモヤンとした。



「喫茶店はダメか……。じゃ、どこだったらいい?」


「どこもダメだよ。場所の問題じゃないってば! ほんとはわかってんでしょ?」


冬以はフッと鼻を鳴らして笑う。やっぱり確信犯だ。



「久々に会えたから、ほのかとゆっくり話がしたいだけだって。下心なんか……」


「有ってたまるかっ!」


「いや、大いに有るけど」


「へっ?」


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