わたしとあなたのありのまま ‥3‥
衣装はバラバラだから、全員がその上からお揃いのジップパーカーを着て、統一感を出していた。



フードを目深に被った状態で登場し、重低音の効いたラップ調の曲からアップテンポな曲に変わった瞬間、一斉にそれは外され全員の顔が露わになった。


自然と場内に歓声が沸き起こる。



途中、舞台上最前列の子たちだけが躍る部分があって、それは最大の見せ場だった。


多分、ダンス経験者だと思う。彼女たちは、かなりハイレベルなダンスを難なくこなし、しかも全員の動きが綺麗に揃っていた。



上手な子たちを引き立てる演出とか……。

冬以って容赦ない。



でも。

冬以にとって、きっとこれは授業の総仕上げなんかじゃないんだ。


観客を魅了するステージ。観客を楽しませるパフォーマンス。

冬以の作品なんだ。



なんとなくそんな風に思った。


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