わたしとあなたのありのまま ‥3‥
「ああ、そうね。でも今は……。その話はまた今度ゆっくり」

掴まれた腕を自分に引き寄せ山田の手を振りほどこうとしたけど、頑として放してくれない。



「今度っていつだよ? てかさ、この感動が冷めやらぬうちに、俺はお前と語りたいわけ。美しく可憐だったセラちゃんのダンスについて」


「ああもう、グダグダうるさいなぁ。放してって言ってんのに」


「出たよ。いつもの突発的原因不明逆ギレ。お前ってほんっと、成長しねぇよなぁ」


何ですと?

今のこの山田、私じゃなくたって、相当イラッとくると思うけど?



「いいから放して。放せってばー!」

思わず大声で怒鳴り付けてしまってハッとする。


周囲の視線が、四方八方から私と山田に突き刺さっていた。



恐る恐る舞台へと視線をやれば――

やっぱり、そちらの方々もこちらに注目していて。


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