わたしとあなたのありのまま ‥3‥
「あっごめん。寝不足かな? なんか頭がぼぉっとしちゃって」

「寝てないの?」

冬以はチラッとこちらに視線を寄越して聞き返し、またすぐ前を向き直るとその横顔に苦笑を浮かべた。



「うーん。何か色々考えちゃって」

今日のことを思うと憂鬱でちっとも寝付けなかったなんて、とてもじゃないけど言えない私は曖昧に濁して答える。



丁度赤信号で車を停車させた冬以が、今度はじっと私を見詰めた。


「大丈夫? 熱でもあるんじゃない?」

言って、その左手がひらりと私の額に触れた。



不意をつかれて有り得ないぐらいに心臓が跳ねて。

咄嗟にその手を払いのけてしまった。



たちまち冬以の顔が寂しげに曇る。


「ごめん」

ポツリと謝った冬以に、

「あっ、ううん。ちょっとびっくりしただけ」

と返して無理矢理に笑顔を作った。


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