わたしとあなたのありのまま ‥3‥
「だめ」

冬以は即答。そして悪戯っぽく笑う。



「やっぱ帰る。車止めて。降ろして」

冬以の腕を掴んで訴えた。



「止めない、降ろさない」

私の必死さをよそに、冬以は冗談めかして言って、愉しげにクツクツ笑い出した。

なにこの人? ムカつくんですけど。



「なんで笑ってんの? 意味わかんない」

怒りに任せて文句を言えば、

「やっぱ、ほのかはこうじゃないとね。我が儘で自己中で言いたい放題」

穏やかな微笑みと共にそう返された。


すっごい悪口。だけど『それ正解』と、ついつい納得してしまうから悔しい。



言い返せずにぶうと膨れたら、「可愛い」なんて、冬以はからかうように言って意地悪な笑みを見せた。


なに、この余裕。本気で腹が立つ。


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