わたしとあなたのありのまま ‥3‥
「お邪魔します」

戸惑いながらもそう言い、靴を脱いで上がり込んだ。



田所は振り向きもせず、ずんずん奥へと進む。手にはビニールの買い物袋を提げて居た。


コンビニに行っていたのか。



突き当りの窓際ベッドまで辿り着くと、クルリと半回転してようやくこちらに向き直る。


でも、私のことは決して見ない。



何だか……。

怒り通り越して切なくなって来た。


何だよこれ。すっごく寂しいんですけど。



そのままドッカリと床に腰を降ろし、ベッドサイドにもたれ掛った。緩く組んだ胡坐の中に、手にしていた買い物袋を置いて、そうして中から取り出したのは――


棒アイスだ。


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