わたしとあなたのありのまま ‥3‥
「いやっ」


「いやじゃねぇ」


「今日のこと謝ります、ごめんなさい。だから許してください。だから抱き付かせてください、お願いします」


「てめ、謝ってる割には要求が多いんだよ」



ああ……確かに。納得し過ぎて言い返せない。



目の奥に熱いものが溜まっていて重い。けれど、今にも溢れ出しそうなそれを必死で堪えた。



返す言葉が思い付かず、黙ったままでいると、

「……で?」

と。田所が何かを催促する。



「何が?」

聞き返せば、田所は心底呆れたような溜息を吐いた。



「謝る気持ちがあんのはわかった。それで?」


何なの? 私が説教されているみたいなこの状況は……?


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