大嫌いだから、ね? ③
 
 腹筋なんて全然自信ないのに、勢いよく上半身を起こすことができたのは、本当に心底びっくりしたからだと思う。



「っ、ひ、光くん!?」



 ものすごくうろたえた私の声に、同じくびっくりしたかのように答えたのは間違いなく光くんの声だった。



「え? 陽菜!?」

「あら、起きちゃったの? 陽菜?」



 そういって、少しだけ開いていたドアを大きく開けたのはお母さんで、そして、そこに一緒にいたのは、まぎれもなく、光くんだった。
 
 学校帰りにそのまま来てくれたんだろう--制服姿で、目があったら、うれしそうに笑ってくれた。



 その笑顔に、なんだか、どきんって心臓がふるえた。

 久しぶりだからかな、なんだか、とっても、どきどきする。

  


 

 






 

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