大嫌いだから、ね? ③
「そう? それならいいんだけど」
お母さんは安心したように息を吐いて、それから光くんの方をむいた。
「とりあえず、入って、光くん。
ちらかってないから、大丈夫よね、陽菜?」
意味ありげにふふふと笑うお母さん。
・・・なんだか見透かされてる気がする。
「どうぞ、光くん」
私はブランケットを握り締めたままそういった。
「あぁ、うん、お邪魔します」
光くんはそういって、遠慮勝ちに私の部屋に足を踏み入れた。
くるりと首を回して、部屋を見回す光くんに、私は内心、胸をなでおろした。
よかった・・・掃除しておいて。
「じゃ、私はお茶でも用意してくるわね。光くん、コーヒー平気よね?」
「はい」
「じゃ、そうするわ」
お母さんはいって、部屋を出て行った。
ぱたぱたとスリッパの音が遠ざかっていく。