大嫌いだから、ね? ③
人形のような綺麗な顔。
その小さな顔を彩るように、少しウェーブのかかったやわらかそうな髪が肩から背中へと流れていた。
少しきつめなまなざしと、赤い唇。
独特な雰囲気をもった、とても綺麗な人。
彼女の名前は、本人に確認したわけではないけど、未来。
海老原、未来・・・だった。
それは、どういうことだろう?
偶然? それとも、光くんには、兄妹がいたの?
そんなこと、まったく知らなかったけど・・・。
それに・・・
彼女が私にいった言葉の数々が次々と思いだされた。
・・・ずいぶん、散々なことを言われたような、ううん、いわれた。
だんだんと、思い出してくると、やっぱり、静かに、むかむかっときた。
どうして、あんなこといわれなきゃならなかったの?
男連れ歩いてるだとか、だれが本命だとか。
・・・まったくの、初対面の人間に!
やっぱり、やっぱり、思い出すと、腹がたってしまう、どうしても!
「ね? 陽菜、聞いてる?」
「え?」
問いかけてきた光くんの言葉に、物思いから現実に引き戻された私。
彼を見返す私の目は、やっぱり、ちょっぴりきつくなっていたと思う。
だって、光くんなら、理由を知っていると思ったの。だって、名前しっていたから、知り合いなのには間違いないと思う。
---でも、見返す光くんの目は優しくて、ちょっと驚いてしまった。