大嫌いだから、ね? ③
 
「はい、光くんもどうぞ。ぷりんもね?」

「ありがとうございます」



 光くんは小さなテーブルの上にお母さんが置いたコーヒーカップと、プリンの方に、歩いて行った。
 


「いただきます」


 礼儀正しく光くんはそういって、コーヒーを一口のんだ。

 お砂糖いらないんだ。ミルクと、お砂糖は私、必需品なんだけどなぁ・・・ぼんやりと
カップから立ち上る湯気越しにみながら考えていたら、お母さんが言った。



「じゃあ、私、下に行くわね。何かあったら、よんでちょうだいね。ふふ、今日の晩御飯はなんにしようかしら?」



 ぱたぱた・・・。

 部屋を出たお母さんの足音が遠ざかっていく。


 ・・・お母さんが、いた所要時間はほんの三分ほど・・・なんだけど、・・・そうなんだけど・・・、ね。

 そっと、光くんの方をみる・・・。



 なんとなくね、なんとなくね、恥ずかしいというか・・・、いたたまれない気持ちになるのはなぜかな?

 気持ちが高ぶったのに、ぶちって断ち切られて・・・、ちょっと頭が冷静になって、そのすぐ後に、また、二人きりって・・・

 なんだか、とても、いたたまれないって思うのは私だけかな?




 



 

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