イケメン殿様と平凡少女
ここで萌絵は
違和感を感じた。
今自分が寝ていたこの場所。
明らかに現代の
家の造りとは程遠い。
そんなに田舎まで
運ばれてしまったのだろうか
そう思って、
立ち上がり外に出ている。
「あっ、あんた
もう立って大丈夫なんかい」
「ええっ!!
何ここド田舎じゃん!!」
女性の声をかき消すほどの
大声で萌絵は叫んだ。
外は道路と呼べるような
道はなく畑や田んぼが
広がっていた。
「おい、
そんでお前は
一体何者だ?
なんでオレん家の
畑に倒れてた?」
「えっ!
あたし畑に倒れてたの!?
やだ~最悪~」
「おい!
だからお前は何だ
って聞いてんだろ!」
「うっさいな!
アンタに名乗る理由が
どこにあんのよ!
おばさんどうもありがとう!
じゃあさようなら!!」