好きになっても、いいですか?
克己は静かに笑って、ゆっくりと息を整えると口を開いた。
「多分、お前を心配して」
「私を心配……?……何それ。どういうこと?」
目を伏せて話す克己は、先程までの明るい雰囲気とは違っていた。
珍しく、真剣で真面目な声で。
「……母さんがいなくなってから、何年経ったかな」
「え?――17年、かな……」
「そうか……もうそんなになるか。そうだよな!麻子がこんなに大きくなってるんだから」
麻子は克己の話の意図が読めない。
急に亡き母の話をされて、麻子も戸惑う。
「――――まだ、謝ってるのか」
その言葉に、麻子はびくっと肩を上げた。