囚われの姫
「お前の兄があの戦にしか脳がないと、諸国では有名なセロクだと言うことも。

お前がルシカ王国第一王女ティアラ・スワロであることも。


お前がセロクから受けていた仕打ちも、全て知ってる。」


「リューン!

ティアラ姫は何も知らないんだ!お前もわかっているだろう?」





メルートが立ちはだかるも、リューンと呼ばれた人物はいとも簡単に彼を払いのけ、ティアラのベッドに近づいた。





真っ黒の肩まで伸びた長い髪に縁取られた端正な顔。


切れ長の目からは濃い青い瞳が鋭い眼光を放っている…。




「リューン、ティアラ姫が戸惑っているじゃないか…。」



メルートの困ったような声にリューンは不機嫌そうに目を細めた。




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