囚われの姫
「ほう……。

セロクの妹だが、似てないのだな。


お前は常識を持っている。」



面白そうに笑うリューンにマクサスは咎めるような視線を投げる。


「あの…マクサス様?」

「なんでしょう?」


「あの…こちらの方は……?」



リューンをちらりと見るティアラにマクサスはああと頷いた。



「こちらの方はシャターナ王国第一王子、リューン様であらせられます。」


「王太子様…?」



リューンはティアラに唇の片方を引き上げ、小さく笑ってみせた。




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