囚われの姫
「お姉様…こんなに痩せてしまって……!
でももう大丈夫よ!
あのどうしようもなく馬鹿な兄は捕まったのよ!」
「お姉様に会えなかった間、どんなに寂しかったか…。
お姉様?私たち背も伸びましたの!
ほら、お姉様とあまり変わらないわっ!」
「お姉様、私ルシカがなくなるのは悲しいけれど…あのお兄様が統治するよりいい気がしてならないの。
お姉様はどう思います?」
「でもあのシャターナの王子様は…ちょっと冷たくて恐そうじゃない?
ねえ?お姉様…?」
「マリア様!アリア様!
いい加減になさってください!」
怒涛の勢いで続く双子の止みそうにない話を、ノチカは細い体のどこからそんな大きな声を出したのか…というくらいの怒鳴り声で制した。