家政婦のメイド派遣します!
桃子が社長室を解放されてコールセンターを覗くとそこは既に受付時間を過ぎていて多くの電話が鳴り響いていた。

テレフォンオペレータの女性たちは全員がせわしなくフロアを動き回り大きなホワイトボードに受注状況を書き込んで行く。

この時代にパソコンを使わないで記録を残すのはその時々にどんな人間でも一瞬にして現在の状況が把握できるようにとの直樹の提案だった。

それに、いちいち受注をするたびにパソコンにその詳細を打ち込んでいたころに比べると、電話応対が終わったらボードに書き込むだけで次の電話の受信に移れる今の体制は一見原始的に見えるのだが実はとても合理的なオペレーションなのだ。

勿論データでの記録に重要性も十分理解しているので日々の受付終了後には全てをパソコンに打ち込んでいるので翌日の営業時にはそれが張り出される。
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