家政婦のメイド派遣します！

桃子は通話が切れた受話器をそっともとの位置に戻す。

いつの間にかフロアが静まり返っていた。

「流石です……桃子さん。」

先程桃子に受話器を渡した女性が目をキラキラ輝かせて桃子を見ている。

部屋を見回すと電話を終えた従業員が皆桃子に尊敬のまなざしを向けていた。

「いえ、ちょっと言い過ぎちゃったから皆は真似しちゃだめだよ……。」

桃子は恥ずかしくなって鼻を一指し指でポリポリ撫でた。

実際頭に血が上って、酷い事をいった自覚があるのだ。

「大丈夫です。私たちはあんなこと絶対云えませんから。」

そう嬉しそうに言われても何の慰めにもなっていなかった。