家政婦のメイド派遣します!
思った通り掃除は簡単に済んでしまったので、3人は近くのデパートにショッピングに出かけた。

アクセサリー売り場に到着すると佐藤は桃子に何が良いのかと尋ねる。

「あの…差し支えなければどのような女性になんで贈られるのか教えていただけますか?」

自分の好みで選ぶわけにはいかないので桃子はなるたけ情報を引き出したかった。

なぜか佐藤は少し考え込む。

「とても可愛らしい年下の女性です……彼女に失礼な事をしてしまったお詫びです。」

桃子は佐藤に言われて小さなピアスを手に取った。

「その方は、ピアスなどされる方ですか?」

お詫びと言っているのだから、親密な関係ではないらしい。

だとするとネックレスや指輪などは逆に相手の女性が受け取らない可能性もある。

その点、ピアスなど一見安価に見えるモノは受け取りやすいのが心情だった。

残念ながら佐藤が指定したこの店の場合はピアスでも十分高価な金額がついているのだが。

「そうですね。これにします。」

あっさりと佐藤はそのピアスに決めるとレジで支払いを済ませる。

「じゃあ僕は戻っていますね。」

佐藤はプレゼントの包みを持って先に帰っていった。
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