家政婦のメイド派遣します！

「桃子の写真をみた健太郎君がぜひ結婚を前提に付き合いたいと言ってきてね。」

正志の顔が引きつっているのが分かる。

どうやら本当に無理やり紹介させられているらしい。

「桃子には王子様が２人いるから駄目だと言ったんだが聞いてくれないんだ。仕方がないから、実際に見てもらおうと思ったんだが……。」

桃子の表情からはっきりと嫌悪の意思表示が出ているのが分かる父はどうやって
この状況を納めようかと考えているようだ。

彼らに合わせれば、全く問題ないと思っていただけにあてが外れてしまったらしい。

しかし当の佐々木は正志のそんな言葉は全く信じていないようで、自分を桃子に会わせる口実としか考えていないようだった。

「まあ、もし本当にそんな人物がいたとしても僕に勝る人物じゃないと納得しませんから……まあ、無駄だと思いますけどね。」

そう言って彼が自信ありげにほほ笑む。