家政婦のメイド派遣します！

「祐樹さん、直樹っ。」

待ち望んだ２人の登場に桃子は佐々木の事も忘れて走り寄ろうとしたが、腕を強く掴まれて動けない。

佐々木は突然現れた双子が、篠崎親子が言っていた人物だと直ぐに分かり、無言で彼らを見つめた。

２人も鋭い目で佐々木を睨みつけている。。

「やあ、祐樹君に直樹君いらっしゃい。」

その場の緊張を破ったのは会の主役である正志だった。

待ち望んでいた彼らを務めて嬉しそうに迎える。

彼にとっても双子は自分の息子の様な存在だった。

「正志さん、新作スイーツもみんな美味しそうですね、きっと母が全部制覇しますよ。」

「折角のお披露目なのに、こんな時間になってすいません。」

正志の言葉に我に返った２人は丁寧に挨拶を返して軽くお辞儀をする。

決して背が低いわけでもない正志よりも更に長身の彼らがにっこりとほほ笑むと、そこにスポットライトが当てられているかのごとくキラキラと輝いていた。