家政婦のメイド派遣します!
先ほどの電話で祐樹達が駆けつけても彼らは中に入る事すらできないのだ。

桃子がここから出るには、自分で玄関まで行くしかないと言う事だった。

勿論それは佐々木が許さないのは分かっている。

「桃子さんのドレス姿も素晴らしかったけれど、メイド服も素敵でした。今日は私服なんですね。」

佐々木が一歩前に出る。

「私には、祐樹と直樹がいます。」

桃子が一歩後ろに下がったが直ぐに背中が壁にぶつかった。

「彼らにお見合いの話が来ているでしょう?あれ、僕からの贈り物です。」

佐々木はあの後共通の取引先を経由して幾つかの縁談をしかけたのだ。

殆どの者が断られたと報告が入っていたが本命視していた縁談話はまだ進行中だと報告が入っていた。

「きっと彼らも桃子さんを諦めてくれますよ。僕が貴方と子供でも作れば……。」
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