ブルーブラック2
(産婦人科?!だとしたら、さっきのは―――)
智は先程の走り去る影が気になり急いで先回りをしてみた。
一本手前の路地を恐らく走り去ったであろう方向に駆ける。
遠くにその姿を見つけると、全力でその人を追い掛けた。
「――――百合香ッ」
信号を渡りきる辺りで背中から声が聞こえて立ち止まる。
智は赤信号の為に足止めされていた。
すぐ目の前に大事な人がいるのに駆けよれなくてもどかしい。
智ははやる気持ちを抑えて信号が変わるのをただひたすら待った。
それはひどく長く感じられる。