ブルーブラック2
「え?何がですか?」
ぽろっと口から出た言葉に勘の良い綾はすかさず問いただす。
江川も相手が綾だからということもあってつい漏らした言葉だった為、特に躊躇わずに答える。
「いや··どうも柳瀬たちをひっかきまわしてるっぽいな」
「···江川くん」
綾はその江川の言葉で意を決して一つの疑念を初めて口にする。
「生田さんの胸ポケット――どう思います?」
「胸ポケット?」
少し距離があってはっきりとはわからない。
江川はペンがささってあることのみわかったが綾がなんのことを言っているのかまではピンとこなかった。
「まぁ、ここからじゃ見えづらいですよね。」
「?」
「あれ―――“桜”だと思います」