囚われ姫~今宵降りゆく星屑は~
あからさまに無理矢理な笑顔を貼りつけて、あたしは嘯く。
言っていて締め付けられる胸を押さえながら。




「あたし授業あるからもう行くね。お昼一緒してくれてありがと。久し振りに楽しかった」




あたしはスペイン語の教科書片手に、渋谷の駅に向かった。




「豊浦のボスも落ちたな。アンタみたいな強がりな女が良いなんて。」
「誰??」

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