HERO
その男が出て行って、とーまと私とわんこだけになる。


一番最初に口を開いたのは、とーまだった。



「美亜さん、どういうことですか」



もはや説明することなんて、何もない。


全ては見た通り。



「とーま、俺が話を聞くから。もう行かなきゃいけない時間でしょ?遅刻は厳禁だよ」


「...甘やかさないでくださいね」


「わかってる。ほら、とーま早く行かないと」



そう急かされたとーまは、私をちらっと見て、仕事へ向かった。


違う、見てっていうよりあれは多分、睨んでた。



相当怒ってるんだろうな。
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