HERO
「と、友達なの...」


「別れて、彼女と別れて」



彼女がせっかく友達だとフォローしてくれたのに、私はそんなことに構ってられなかった。



彼女が別れたい理由が、わかったから。


そしてそれを話したがらなかった訳も。



「何でお前に指図されなきゃならない」


「いいから、別れて」



今にも泣き出しそうな彼女。


私だって泣きたい、叫びたい。



そいつは、彼女ではなく私を見ていた。


目なんか絶対合わせられなくて、ずっと下を向いてた。



「いいよ、別れてやる」


そいつがそう言った瞬間、彼女は泣き崩れた。



やっと、解放されたんだ。
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