HERO
「その代わり、お前が俺と付き合えよ、美亜」



それは、悪魔の言葉。


私を地獄へ連れ戻すための、最低な交換条件。



私がここで嫌だと言えば、彼女が地獄に逆戻り。


やっと解放されたと思ったのに、やっぱり無理だったなんて。



そんなのあまりにも可哀想だと思うのは、私と彼女は同じ被害者だから。



「...わかった」


そう言った声が、尋常じゃないくらい震えてた。



「だとよ、もうお前に用はない。出てけよ」


そう言われて、彼女が一瞬ためらったのは。



きっと私に同情したからだろうな。


それでも、彼女は泣きながら部屋を出て行った。
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