HERO
「そうだ、熱!熱あったでしょ、大丈夫なの?」


「そんなの、どっかいったよ。そんなことより、美亜さんの身の危険を知ったときの動揺のほうがやばかった」


「馬鹿、大丈夫じゃないでしょ。だって、こんな熱いのに...」


「大丈夫だって、ほらね」



駄目だ、絶対大丈夫じゃない。


だって、ほらねって、何に対して言ってるのか全くわからないもん。



わんこから伝わってくる体温が、尋常じゃないくらい熱い。


絶対熱上がってる。



「ねえ、私はもう大丈夫だから...。わんこは横になってたほうがいいよ」


「んー、ね」



ああ、もう駄目だ。


会話が成立しなくなってきた。
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