HERO
やっと目が合った、ってか、わんこがそんなこと言うから、合わせざるを得なくて。


「何...言ってんの」


「ずっと、美亜さんのこと好きだったよ。でも、美亜さんのお母さんのこと、ちゃんと話してから言おうと思ってて」



馬鹿じゃないの。


そんなこと、どうだっていいのに。


ていうか、好きって、私のこと好きだって。



駄目だ、涙が出てくる。



「わんこの馬鹿...」


「美亜さん、可愛い」



わんこがそう言ってキスをして、私はもう、本気で一瞬だけ、今なら死んでもいいと思った。


いや、本当に死にたくはないんだけど。
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