ご奉仕ワーリィ


とおっと、フィスト王がジャンプした……後ろに。


手すり向こうに足場はなく、フィスト王は一瞬にしてラハティーの視界から姿を消した。


というか落ちた。


「なっ」


ここ五階だぞっ、と投身自殺を目の当たりにしたラハティーが、すぐに下を覗き込んだ。


「ふはははっ、足腰を鍛えれば造作もないわあぁぁぁ!」


驚異の下半身所持者は、その足でオトメを求めて全力疾走をしていた。


「……」


止めを刺したいと思ったが、さすがに五階から飛び降りるわけもない。


自殺などという楽な死に方をしなくて良かったかと、ラハティーは今回の件を次に持ち越すことにした。


肩から力を抜き、レイピアを腰から垂らす。


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