ご奉仕ワーリィ


だからこそ、王女への憧れを失ったあの時、夢中で愛してもいい女となった彼女に、自身の気持ちをぶつけようとしたが。


「……、できるわけない」


ラハティーの中では愛せる女でも、王女の肩書きが失われたわけではない。


そうして、一介の兵士という自身の身分とて変わらない。


手を出して許される存在ではないと、立場的に分かっていた。


自身のせいで王女の立場が危うくなるのも避けたく、本来ならばあの日も見なかったことにすれば良かったのに。


「はあ……」


ほとほと呆れた。
自身のワガママさ――“それでも愛したい”を叶えたく、なかったことにできない状態を作ってしまった。


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