ご奉仕ワーリィ
「離れられないくせに――」
離すつもりもないくせに、別れやすいように中途半端にするなよ。
「……」
怖がっていた。
今以上の関係が自身には築けないのではないかと。
今のままが満足とは言えないものの、最善であるのには違いない。
離す離さないは想い一つで成し遂げてみせようが、彼女の人生――王女としての培われてきた栄光(過去)や不自由ない日々(未来)を、自分勝手に奪い、壊したくなかった。
本当はあの日、あんなことした自分を王女が拒絶してくれれば、何もかも終わって、また王女は変わりない毎日を送れたであろうに。
「なんで……」
この恋を諦めさせてはくれないんだ――