ご奉仕ワーリィ

でろんと出た舌に触れぬように、フィスト王の下顎に手を置いて。にっこりと微笑んだあとに、手を持ち上げた。下顎ごと、力強く。


びちっと歯切れ悪い肉が噛みきられたような音がしたけど、舌を出したままのたうち回る変態は傷を負ってないようだ……ちっ。


「私にはあなたなんかと結婚する意思はありませんよ。決めたのは、あくまでも周りであって、最終的な決定権は私にあります。いくら肩書きだけの無知なる王女だとしても、偉いのは変わりませんから」


職権乱用に近い行為だけど、政権にしては周りに合わせているので、これぐらいのワガママは許されるはずだ。


さっきも言った通りに、別に結婚しなくとも国同士同盟を結べるし、わざわざ好きでもない相手と――


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