ご奉仕ワーリィ
「ふん、度胸と心意気だけは一人前だな。良かろう。獅子は兎を本気で狩るものだからな。二度と立てぬ体にしてやろうか!」
やる気がわき上がるフィスト王がレイピアを掲げる前、彼が少しお待ちをと、私の前に来た。
図らずもドキリとする。
背が高い彼がこちらを見下ろし、己がレイピアを私の前に掲げた。
「我が剣は国のため、我が命は陛下のため、我が名誉はあなたのため。あなたに恥じぬ戦いをすることを、この場に誓います」
形式ばった戦い前の宣誓だった。
そんな王女と兵士の立ち位置に、胸が痛くなる。
彼が名乗り出てくれたのは、私の婚約者たるフィスト王に一矢報いるためかと思ったけど、こんな立派な兵士としての形式を持ち出されては、本当に彼は、フィスト王と誉れある戦いをしたかったのかもしれない。