ご奉仕ワーリィ


「なんと殊勝なロープよ。ロープのくせに天晴れだ。我が城で金の額縁に飾ることこそが、そのロープにとって誉れあることであろう。我が親愛なる従者よ、そのロープは、国に帰るまでそなたが大切に持っていろ」


「……。おお、王の命令ならば、我が身に変えてでも、このロープを守りましょう!では、そちらのロープを手すりに結びましょうかね。私がやります、王の手を煩わすわけにはいきませんから!

ええ、今しがた、全指リウマチを発症したきちんと動かない指先ですが、王のために無理してでも動かします。外れないようにきつく結びますが、指が上手く動かずに緩くなる恐れも……。いやいや、しかしながら、王の命綱を結ぶというこの大役を、私めはまっとうしますよ!」


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