遺伝子2
「…あった!!」
俺の線の先に、【遺伝子―いでんし―】としっかり書いてあった。
説明を読んでみると、
―――染色体中に一定の順序で配列されて各々一つずつの遺伝形質を決定し、両親から子孫へ、細胞から細胞へと伝えられる因子。遺伝子の本体は DNA(一部のウイルスでは RNA )であり、そのヌクレオチドの塩基の配列順序の一定の部分によって特定の形質を発現したり、調節したりする情報が伝えられる。遺伝因子。
……なんじゃこりゃ??
辛うじて調べながら漢字が読めたものの、何を言いたいのか全く意味が分からない。
なんとなく分かるのは、親から子供に受け継がれる物らしいと言う事くらいだ。
俺は無性にイライラして、辞書を床に放り投げ再びベットに寝っころがった。
それにしても、遺伝子とやらはどういったものなのだろう?
ミミズみたいなものなのか?
それとも、何かスライムみたいなものなんだろうか?
興味はあるものの、遺伝子とやらの実態がつかめない俺はふてくされたままゴロンと寝返りを打った。
まぁ、良い。
明日、担任にでも聞いてみるか。
ホッとしたら急に眠気が襲ってきてしまった俺は、すぐに夢の中へと引きずり込まれていった。