初恋-はつこい-
玲子からの手紙だ。


『菅野真由

 お前は香坂君を好きでいる資格はない

 香坂君に近づくな

 お前のその見た目でつり合うと思うな

 1日も早く忘れろ』


恋愛の資格って何?


私の見た目ってそんなに醜いの?


どうして

ここまで言われなくちゃいけないの?


真由は激しく頭を掻きむしり、

その場にうずくまる。


次から次へと涙が溢れ出てくる。


そんな姿を両親に気付かれないように、

真由は必死に出そうになる声を抑えていた。


涙がかろうじて止まった頃、

真由はゆっくりとドアを開け

学校へと向かった。


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