Sweet Life



「それよりお前もだぞ」


「えっ?」


何の話し?


「昨日…杉下と二人で海岸を歩いてたろ」


「あ、あれは二人だけじゃなくみんな一緒に」


見てたの?


「二人だけ別に歩いていた」


「そ、それは…偶々で」


睨まれてる。


形勢が逆転したような。


私…不利だわ。


「ホントにホントです。わざと二人になったわけじゃありません」


「……」


「た、樹」


「フッ 分かってる」


「えっ?じ、じゃあわざと?」


やっぱり意地悪だ。


プイッと樹に背を向けた。


「お前だってヤキモチ妬いただろ?おあいこ」


そっと後ろから抱きしめて


「俺も独占欲の塊だからな。お前が男と二人でいるのを見るといい気はしない」


「樹…」


私も同じだよ。


樹の側に私以外の女の人がいるのを見ると辛いの。


何だか胸が痛くなるんだよ。



< 429 / 538 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop