Sweet Life
「それよりお前もだぞ」
「えっ?」
何の話し?
「昨日…杉下と二人で海岸を歩いてたろ」
「あ、あれは二人だけじゃなくみんな一緒に」
見てたの?
「二人だけ別に歩いていた」
「そ、それは…偶々で」
睨まれてる。
形勢が逆転したような。
私…不利だわ。
「ホントにホントです。わざと二人になったわけじゃありません」
「……」
「た、樹」
「フッ 分かってる」
「えっ?じ、じゃあわざと?」
やっぱり意地悪だ。
プイッと樹に背を向けた。
「お前だってヤキモチ妬いただろ?おあいこ」
そっと後ろから抱きしめて
「俺も独占欲の塊だからな。お前が男と二人でいるのを見るといい気はしない」
「樹…」
私も同じだよ。
樹の側に私以外の女の人がいるのを見ると辛いの。
何だか胸が痛くなるんだよ。