114歳の美女
 (止めさせなあかん。幾ら浅い川でも、打ち所が悪かったら・・・。でも、どうやって止めたらええのやろ)

 智也の無謀な行動を止めようと、ときは必死に考えた。


 「もし、助かったら・・・」


 「えっ、助かる。こんな時に、助かる事も考えておいやすのか」

 「助かったら・・・結婚してくれますか」


 「そんなん、約束できまへん」
 「なぜですか」


 「死ぬかもわからへんのに」
 「運命です」

 「運命?」

 「死ぬも運命、助かってときさんと結婚するのも運命です」


 「そんな丁半博打みたいな事を・・・」


 (丁が出たら死 半が出たら結婚。人生はサイコロ賭博か。ふざけやがって)

 ときは智也が何を考えているのか、よくわからなかった。


 「では、そろそろ」


 智也が欄干の上に上がった。







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