114歳の美女
 「あの、村島ときさんですか」


  窓から石庭を見ていたときが、こちらに顔を向けた。

 


 「あっ!!!」




 (若い。その上、絶世の美人。これが明治××年生まれの114歳か。嘘を付きやがれ。俺が必ず化けの皮を引ん剥いてやるからな)


 奥野清二の目は、決して耄碌していなかった。


 ときは、智也には、どう見ても20代後半しか見えなかった。

 ボブスタイルの黒髪。

 藍地に薄青の線が入った着物。その襟元から1.5センチ程見える濃い桃色の半襟が妙な色気を漂わせていた。


 智也は暫くの間、用件も忘れ見とれていた。




 

 
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