114歳の美女

 ときの兄の孫 村島寛道。彼が私立都大学の大学生だった頃。
 
 寛道は大学の歴史同好会に所属していた。
 
 寛道がキャンパスのベンチで考え事をしていると、つかつかと澤田しのぶが近付いて来た。
 
 彼女は歴史同好会の後輩。以前から寛道に好意を抱いていた。

 「神戸には行くのでしょう」
 「わからない」

 「どうして。海軍操練所跡に行って、勝麟太郎の足跡を辿るってみんな張り切っているのに」

 「それが・・・」

 「久々の府外調査なのに残念ね。何か訳でもあるの」

 「幕末より、我が家の歴史が気になって」
 「寛君の家は相当歴史があるみたいね」


 「家じゃなくて、気になっているのは、とき姉さんの事なんだ」


 「とき姉さん」


 しのぶは目をパチクリとさせた。





 
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