114歳の美女
 箪笥の運び出しで、引越しが始まった。


 小引き出し、机、鏡台、数個のダンボール箱。

 荷物は、小型トラックにすぐに積み終わった。

 ときとしのぶが、部屋の掃除を終えると完了。



 吉のは一歩も部屋から出て来なかった。


 ときは吉のに挨拶をしようと思い、部屋の前で立ち止まった。

 
 大きく深呼吸。


 (お家はんは、まだ怒っているのだろうか。いややなあ)


 ときは度胸を決めて声を掛けた。


 「ときどす」
 「お入り」


 中から、吉のの声がした。





 
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